第4章 イデアの存在


1.イデアとは

 ガープス・ミスティックの世界は2つの法則によって規定されています。ひとつは物理法則。これはガープスで扱われている他の世界のものと共通のものです。それに加えて「ミスティック」の世界には「イデアの法則」というものが存在します。

 日本における最大の秘密結社のひとつである霊泉会ではイデアを次のようなものであると考えています。

  1. イデアとは量を持たない、質(意味)だけの「観念的な」存在である。
  2. イデアには純度が存在する。純度がより高いイデアは、対立する純度のより低いイデアを排除する。
  3. イデアは意志と密接な関係を持っている。意志の働かないところにイデアは存在しない。
  4. イデアの付与とは「認識」の過程である。例えば「石ころのイデア体」は彼が石ころをどう認識するかによって様々に変わる。
  5. イデアを付与されたものはその与えられた意味に応じて様々な性質を帯びる。
  6. イデアの付与はしばしば集合的無意識によって抵抗を受ける。例え彼が「絶対に割れないのものである」というイデアをガラスに付与しようとしても世界はそれを許さない。世の多くの人は「ガラスとは割れるものである」という認識を抱いているからである。
  7. イデアの法則は物理法則に先だって存在した。物理法則とは、時間・空間という距離をとること、量という尺度で決着をつけることによって互いに対立するイデアとの決定的衝突・破局を避けるためのルールである。
  8. 純粋なイデアはイデア界でのみ存在し、物理世界では存在できない。

 ここに挙げたものはひとつの仮説に過ぎません(とはいえそう間違ったものでもありませんが)。それぞれの秘密結社は独自の理論体系をもち、日々世界の組成に関わるこの「イデア」の研究にいそしんでいます。イデアに対する正しい理解はより大きな力をもたらす! ;からです。現在のところ、イデアの法則が完全に解明されたという話は聞きません。どの結社も断片的な知識を口伝の中にもつのみです。

 かなり抽象的なので多大な労力を払ってこの法則を頭にいれておく必要はとくにありませんが、いれておけばより深みのある世界観とユニークな冒険を演出できるでしょう。この法則についてはそのうちフォローする予定です。

 


2.イデア体の存在

 何らかの理由で物理法則から逸脱した(完全に、ではありませんが)存在は「イデア体の存在」であると言われます(呼び名は様々ですが)。イデア体の存在は弱点以外の物理的手段によって倒すのが困難である上に物理法則を無視した様々な芸当をやってのけますが! ;、その反面、そのイデア体純度が高ければ高いほど弱点攻撃にはもろいという致命的欠陥も持ち合わせます。妖怪と同一視されがちですが、妖怪は「物理法則が及ばない」のではなく、妖気によって「物理法則を捻じ曲げる」ところが異なります。例え手前ごのみに捻じ曲げ ! 383;物理的条件であろうと彼等はいちおう物理法則そのものにはしたがっているのです(もっともそうでない化物じみたやつもいるでしょうが)。

イデア体の存在は以下の特徴を持ちます

特殊な背景/イデア体の存在 (50CP) *NPC用
 ミスティック・アーツの修得が可能です。また、「イデア体」の特徴を取得できます。さらにもともとの由来がなんであれ妖術・妖力・魔法を修得できます。

イデア体(レベルごと50CP) *NPC用
 物理法則の及びにくい「イデア体」によって構成されています。「弱点(必ずひとつは決めてください)」以外の攻撃から受けるダメージが大幅に軽減されます。通常攻撃によって受けるダメージは(「イデア体」レベル+1)分の1になります。ただし、ミステ&! #12451;ック・アーツの<霊撃>に対しては防御力を持ちません(<霊撃>パワーレベルぶんの攻撃をそのまま受けます)。また、「弱点」となる属性の攻撃を受けた場合、弱点属性のダメージが「イデア体」レベル+1倍になります。意志力判定にファンブルすると消滅してしまいます。
 ダメージ以外での物理法則の適用についても特殊な扱いをします。重力が及びにくいので跳躍力はレベル+1倍。寿命もレベル+1倍になります(とは言え多くの場合「不老」でしょうが)その他の場面ではGMはバランスを崩さない程度にこれに準じて下さい。場! 合によってはこれがマイナスに働く場面もあるでしょう。
 また、イデア体の存在はミスティック・アーツの扱いに長けています。1レベルごとに全系統のパワーレベルを+1、技能レベルを+1して下さい。
 結果、イデア体の存在は最低100CPが必要になります。言うまでもないことですがこれはNPC専用です。PCにすることはお勧めできません。GMが許可したときでも、「特殊な背景」に多くのCPを費やすべきでしょう


3.妖怪

  「イデア体の存在」よりは人間(とは限りませんが)に近い存在です。前述のとおり彼等は自らの妖気で捻じ曲げた物理条件に従っています。彼等のもつ「妖気」は「形を気の属性に従わせる」ので、妖気をもったものは(生物無生物に関わらず)それにふさわしい&#! 24418;状に変化していきます。
 基本的に「ミスティック」世界での妖怪の設定は「妖魔夜行」と全く同じです。ときに彼等は心強い味方として、別の場合には強力な敵として立ちはだかります。通常、妖怪達はミスティック(ミスティック・アーツを修得した者を総称してこう呼びます)の存在を! 知りません。ミスティックは妖怪達と較べてすら少数である上、自らの存在を決してあかそうとはしないからです。それはミスティックよりも強力な妖怪が多いこと、そして彼等と利害が衝突することが少なくないことと無関係ではありません。


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